湯梨浜町地域墓地にて、23基のお墓を整理して管理しやすい墓地へリフォーム

鳥取県一円にて、お墓や石材のお仕事をさせていただいております、前田石材代表の前田です。今回は、湯梨浜町の地域墓地にて、23基のお墓を整理し、管理しやすい墓地へリフォームする工事をさせていただきましたのでご紹介いたします。

湯梨浜町地域墓地 リフォーム

今回のお客様は現在関西にお住まいで、実は何年も前からお電話でご相談をいただいていました。ご実家は湯梨浜町ですが、ご本人様はご体調もあってなかなか帰郷することが難しい状況でした。その間、ご親族様がお墓の管理を続けておられましたが、広い墓地の草取りや清掃の負担が大きくなっていました。そのためリフォームを検討されていて、このたびご体調が回復されたタイミングで息子様と一緒に帰省され、長年検討されていた墓地整理とリフォーム工事をご依頼いただきました。

 

墓地入口の様子です。こちらの墓地は高台にあり見晴らしの良い場所でしたが、階段周辺には土砂や雑草が流れ込みやすい環境でした。お参りのたびに清掃が必要な状態で、管理されるご親族様にとっても大きな負担となっていました。

 

階段を上って、墓地全体を見たところです。代々受け継がれてきたお墓がきれいに並んで建てられており、全部で23基ありました。それぞれ大切なお墓ですが、管理面から考えると草取りや清掃のご負担はとても大きくなります。

 

こちらは墓地の奥側から見た様子です。個人墓や夫婦墓など、たくさんのお墓が並んでいます。お客様からは「できるだけご先祖様のお墓を活かしたい」というご希望をいただきましたので、日頃お参りをしてくださっているご親類様のお話も伺い、再利用を前提としつつ、お参りや管理がしやすくなるようリフォーム計画を進めました。

 

こちらは墓地周りの法面部分の状況です。斜面になっているので草刈りをするにも危険な場所で、お参り環境の悪化につながっていました。今回の工事では、こうした墓地周りの整備も重要な目的の一つでした。

 

工事開始前にお寺様による閉眼供養を行いました。ご親族様にもお立ち会いいただき、ご先祖様へ工事のご報告をしてから工事を進めます。

 

閉眼供養後、お骨の取り出しとお墓の解体作業を進めました。23基ものお墓があるため、どのお骨がどのお墓のものか分からなくならないよう、一基ずつ番号管理を行いながら慎重に作業しています。

 

お墓を撤去した後、小型重機を使用して整地を行いました。もともと少し高低差がある状況でしたので、将来的な管理や施工精度を考慮して水平を確保しました。かなり大掛かりな土木工事になりますが、墓地周りのこうした環境整備も合わせてのお墓工事は、私が土木施工管理技士2級の資格を持っていることもあり、得意とする工事でもあります。

 

新しい配置に合わせた基礎工事を進めています。中央に代々墓を設置し、その周りにほかのお墓を並べて据えます。周辺には枠石を設置するため、地固めをしています。今回は既存の石材を最大限再利用する計画のため、枠石も既存のものを活用します。

 

取り外した石材はすべて工場へ持ち帰りました。高圧洗浄で長年の汚れや苔を除去し、再利用できる状態に整えています。洗浄のほかにも、据える石の高さなどがバラバラだったので一定の高さになるように台石を加工したり、昔の石ででこぼこした面もあるためきれいな面を手前に揃えて据えるための仮設置をしたり、実際に現地で設置したときの状況の再現等を行いました。

 

現地では、新しく打ったお墓の基礎の上に舞台となる台座の石を設置し、墓地周りの枠石を設置しました。入り口にも石を据えるので基礎を打ったところです。

 

お墓の手前の通路になる場所に、砕石を入れて地固めをしています。このあとここにもコンクリートを打ちます。

 

法面部分の改修工事です。現場で発生した石材を利用して、崖になっていた場所に土留めとなる石積みを行いました。写真奥のスペースは植栽の根が張っていたので、そのまま自然の部分を残しています。

 

石積みの完成後、草抑えのコンクリートを打ちました。傾斜をつけているので水が溜まることもありません。草が生えないので、危険な斜面での草取りも必要なくなりました。

 

お墓手前の通路部分にもコンクリートを打ちました。こちらはもともと石積みがありましたが、雑草対策としてだけでなく、安全性や歩きやすさ、清掃のしやすさも向上します。

 

広い範囲にコンクリートを施工し、管理負担を大幅に軽減しました。以前は草取りが必要だった場所も、今後は掃除だけで維持しやすくなります。

 

階段周辺の改修工事です。山側から土砂が流入しないよう、ブロックの土留めを設置しています。ブロックには鉄筋を入れて、セメントを充填してしっかり固めます。

 

さらにブロックを積んで、土留めが完成しました。土が入り込むのを防ぎ、お掃除の手間をかなり軽減することができます。

 

中央の代々墓の地廻り石を据え付けているところです。ご先祖様のお骨を将来にわたりお守りできる構造とし、新たな納骨にも対応できるよう設計しました。

 

代々墓の両脇に、クリーニングと加工を終えたご先祖様のお墓を据え付けました。単純に一列に並べるのではなく、全体のバランスを考慮して配置しています。墓地全体が美しく見える工夫です。

 

最後の仕上げとして通路部分のコンクリート施工を行いました。草が生えにくくなり、維持管理のご負担が大きく軽減されます。

 

コンクリートを打って仕上げ、すべての工事が完了しました!既存のお墓を大切にしながら、見た目もすっきりして管理のしやすい墓地になっています。

 

全体の様子です。鳥取の名所 東郷池を望む、見晴らしの良いところです。「管理しやすいお墓にしたい」というご希望に沿って、お墓をきれいに並べてお手入れしやすくし、あわせて法面整備や排水対策も行いました。

 

中心となる代々墓です。こちらは青谷石で作られているようでした。周りのお墓もすべてクリーニングを行い、彫ってある文字ができる限り見えるようにきれいにしました。

 

後方には塔婆立も新しく作成しました。線香立とあわせて、現場の石材を活用して製作しています。最近はステンレス製のものなどもよく使用されていますが、既存の石を使うことで統一感ある仕上がりになりました。

 

完成した入口周辺です。全面にコンクリートを打って草止めし、歩きやすくなりました。水が溜まらないようわずかに傾斜をつけて施工しています。また、お写真左手の植栽のある部分にも、既存の石を活用した縁石を設け、土砂が流入するのをできるだけ防ぐようにしました。

完成後、お客様にお写真でご報告させていただくと、「とても立派になった」と大変喜んでいただけました。次にお帰りになるときは、ぜひ楽しみにお参りいただければ嬉しい限りです。日ごろお参りされているご親族様にも、管理やお参りがしやすくなり、安心してお参りいただけると思います。このたびは大切なお墓の工事をお任せいただき、誠にありがとうございました。何かお困りのことがございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。

今回は、広いお墓のリフォーム・墓地整備の工事をご紹介いたしました。お参りしやすくリフォームをする場合、新しく建て替えたり、一つのお墓にまとめたりするのももちろん工事方法のひとつですが、お話を伺っていると、「できれば今あるお墓を残したい」「できるだけ処分せずに全部活用したい」と思われているお客様も多くおられます。建て替えてしまうのは簡単ですが、今あるものを工夫して最大限活用し、より立派で管理しやすいお墓にするには、工夫や技術力が不可欠です。今回のリフォーム工事は、ご要望を叶えられる工夫や技術力が当社の強みでもあることを、改めて感じた工事でした。